ワークショップを始めたのは2020年の秋だった。最初は自分のために始めた。演奏した後に言葉にすることで、自分が何を弾いていたかを確かめたかった。
音楽評論ではなく、ただ言葉にする ¶
このワークショップでやることは、音楽評論を書くことではない。「この曲はこういう意味だ」と解説することでもない。ただ、聴いた後に浮かんだ言葉を、一段落だけ書く。それを読み合う。正解はない。うまく書けなくてもいい。むしろ、うまく書けないことの方が、正直な反応だと思っている。
書くことで、聴き方が変わる ¶
参加者の多くが「書くようになってから、音楽の聴き方が変わった」と言う。具体的には、音と音の間の沈黙に気づくようになった、という人が多い。言葉にしようとすると、細部に注意が向く。それは音楽を分析することではなく、音楽に対してより開かれた状態になることだと思う。
どんな人が参加しているか ¶
音楽の専門知識は一切不要です。これまでの参加者は、編集者、会社員、建築家、陶芸家、大学院生など、職業も年齢もさまざまです。共通しているのは、音楽を聴くことが好きで、言葉にすることに少し興味があること。それだけです。楽器が弾けなくても、楽譜が読めなくても、全く問題ありません。
次回のワークショップについて ¶
次回は2026年秋を予定しています。参加者は8名まで。場所は東京・世田谷区の自宅です。詳細はこのサイトでお知らせします。過去の参加者からの優先案内を希望される方は、メールでご連絡ください。
音楽について書くことは、音楽をより深く聴くための練習だと思っている。言葉は音楽を説明しない。ただ、音楽の近くに置かれる。