小さな場所で、深く聴く
コンサートは最大20名のプライベート形式。音響設計された空間ではなく、生活の気配が残る場所で演奏することを選んでいます。
Symphony Birch Forest は、白樺 奏ソロピアノと室内楽のプロジェクトです。プライベートコンサート、録音作品、そして音楽についての文章を、ここから届けています。
2017年の秋、長野県の古い農家を借りて最初のコンサートを開いた。聴衆は11人だった。ベヒシュタインを運び込むのに半日かかり、調律師の方が帰ったあと、夕暮れの光の中でシューベルトのソナタを弾いた。あの夜のことを、私はまだ正確に覚えている。天井の低い部屋で、音がどこへも逃げずに漂っていた。ホールで弾くときとは全く違う感覚だった。音楽が空間に溶けるのではなく、空間が音楽を抱えているような感じ。それが Symphony Birch Forest の始まりだった。
フィンランドに留学していた二年間、私はよく白樺 奏いた。シベリウス・アカデミーの近くに、誰も来ない小さな湖があって、秋になると白樺 奏面に落ちた。音楽の練習をしていない時間に、私は何を聴いているのかを考えていた。風の音でも、鳥の声でもなく、ただ静寂の構造のようなものを。その経験が、今の演奏スタイルに直接つながっている。速く弾くことより、音と音の間を大切にすること。プログラムを詰め込むより、一曲を長く聴いてもらうこと。
歩きながら書かれた本を、歩きながら読んでいる。
コンサートのご依頼、録音作品のご注文、ワークショップへのご参加など、まずはメールかお電話でご連絡ください。返信は通常2営業日以内です。
contact@symphonybirchforest.com · +81 90-4421-7803
コンサートは最大20名のプライベート形式。音響設計された空間ではなく、生活の気配が残る場所で演奏することを選んでいます。
スタジオでの多重録音は行いません。一つの空間で、一度の演奏を収めることにこだわっています。編集で整えた音より、その日の空気ごと残したい。
演奏後に書く短いエッセイ、旅先で拾った音の記録、読んだ本のこと。音楽と言葉は、私にとって同じ呼吸から生まれます。
"演奏が終わったあと、しばらく誰も話さなかった。あの静けさが、いちばん印象に残っています。"
"録音を聴いていると、その場の空気まで聴こえてくる気がします。CDをかけながら本を読む時間が、今の私の習慣になりました。"
「プライベートコンサートを依頼したいのですが、どんな準備が必要ですか」という質問を、年に何度か受ける。答えるたびに、もう少し丁寧に説明できる場所があればいいと思っていた。ここに書いておく。
続きを読む →「なぜ新しいピアノを買わないのですか」と聞かれることがある。答えは単純で、このピアノの音が好きだからだ。でも、もう少し長く答えるなら、こういうことになる。
続きを読む →初めて屋外でピアノを弾いたのは2019年の夏、軽井沢の別荘の庭だった。正直に言うと、最初は不安だった。音が散ってしまうのではないか、と。
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